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SRS(性別適合手術)を望まなかった僕が男になった理由

 2019年2月28日
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こんにちは、加藤です。

今回は、SRS(性別適合手術)を決断した理由とそれまでの葛藤を書いていきます。

今手術に悩んでいたり、これからどうしようかなーっと思っている方
そんな当事者と関わりのある、友人、家族、恋人の方に読んでもらえたら、
もしかしたら、新たな考えや行動が生まれるかもしれないなーっと思ってご紹介します。

SRS(性別適合手術)の実施を悩み始めたきっかけ

僕はすっごく悩んでオペを決断しました。

治療をするって決めた時、胸オペとホルモン治療は迷いなく望んでいましたが
SRS(性別適合手術)については、正直必要ないと思っていました。

なぜなら、リスクが大きいし、どこまで治療しても僕が望む「男」にはなれないから。

そして、ホルモン治療と胸オペが終わった状態で、男として職にも就くことができたので、手術の必要性は一層感じなくなっていました。

でも、実際組織の中で男として生活し始めると、

戸籍上は女性なので、健康診断や会社に提出する書類など当然「女性」に振り分けられました。

他愛もない会話で学生時代の話や家族の話などをする時も

元女性という過去を隠しながら、バレないように嘘で塗り固めている自分に気がつくようになりました。

「元女性」と自分の中で自分を表現するようになりながらも、
いや、俺まだ「女」だった・・・と

一時期収まった「女性」である自分に対する嫌悪感が再び高まっていきました。

そんなある日、下腹部に懐かしい違和感を感じたのです。

トイレに行くと軽い出血がありました。

そう、レディースデイ・・・

ホルモン治療を開始して以来しばらくお目見えしていなかったのに。

男性社員として働く僕には、あまりにも不釣り合いな出来事で
どうしたらいいか分からなくなってしまいました。

男トイレには汚物入れなんてないし・・・

男用のパンツじゃ対応できんし・・・

着替える時にパンツごわついてんなーっとか思われたくなし笑

男の中に「女」の自分がいるという感覚に、この時ばかりは陥りました。

このレディースデイ事件をきっかけに、
もう二度と「女」な自分を感じたくない!!と強く思うようになっていきました。

SRS(性別適合手術)の実施に向けての不安と葛藤

そうして徐々に、子宮と卵巣がある自分の体が嫌になっていきました。

毎日「SRS」「性別適合手術」「タイ SRS」「国内 SRS」を調べまくっていました。

オペに対する一番の不安は、合併症と更年期障害でした。

卵巣を取れば、女性ホルモンの分泌が出来なくなり、ホルモンバランスが崩れてしまいます。

もちろん、男性ホルモン投与により、男性ホルモンで体をコントロールする状態にはなっているので、

大きく崩れることはないですが、全く弊害がないってことはないなーと理解しました。

あるべき臓器を取るわけだから、何らかのダメージがあるのは当然ですよね笑

こんな感じで、オペを受ける事によるマイナス面を調べまくって
最悪の事態を想像しまくりました。

怖くて怖くて怖くて・・・・

同じような日々を半年くらいは繰り返したと思います笑

で、段々と思考が安定してきて一つの結論にいきつきました。

子宮の役割は?

赤ちゃんを守り、この世に送り出すこと。

卵巣の役割は?

女性としての体を保つこと。

じゃ、俺には必要ないんじゃない?

子どもを持つにしても、母親になることはある?

100%考えられない。

女性としての体の健康を保ちたい?

いや、既にホルモン打ってるし。

そう、私にはいらない。

こんな自問自答を繰り返すこと数十回。

結論は変わらないって分かっていたけど、どうしても恐怖が先出ち、

次のアクションに移る勇気がなかったのです。

実は、もう一つ行動を遮るものがありました。

それは、「親への申し訳なさ」です。

健康に育ててくれた体を不健康な状態にしてしまう可能性があること。

自分と血の繋がった孫を見せる事ができなくなること。

この2つが大きな罪悪感となっていました。

SRS(性別適合手術)の実施を決断をできた理由

しかし、何度も思考をループさせていく内に気がついたんです。

既に不健康な状態にしてるやないかーい。

弟に任せればええやないかーい。

僕が僕らしく楽しく生きてる姿を見るのが、一番のはずだ!!

じゃぁ、自分に正直なのはどっち?

オペを選択しない未来とオペを選択する未来を想像した時、
自然にイメージが湧いたのはオペをした後の生活。

先の事なんて分からないけど、
リスクや罪悪感を追ってでも手にしたいものだということにこの時気付かされ、
手術を決断しました。

オペからもう2年半が経とうとしていますが
オペした事に1ミリも後悔はないです。

今でもオペ後に感じた「あーー、解放された」って感覚を鮮明に覚えています。

自分の心に素直になること。
本当に成し遂げたいことは、苦しくても辛くても、時間がかかっても、どんなにリスクがあっても自然に突き進んでいく物なんだな〜っと。

今回は、SRSを望まなかった僕が、男になったワケを書きました。
素直にシンプルに自分の行動や感情を見ることが鍵となります。

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