こんにちは、加藤です。

最近ますますLGBTへの関心が高まり、

LGBT支援に関わる機会が増えそうだけど、実際に関わり始めたけど

イマイチ分からないという方は多いのではないでしょうか。

それ、実は僕も同じでしたw

もちろん、当事者ではあるので、性同一性障害については経験ベースで語れることはあったのですが

それを一般化して人に説明したり、支援する側に回るに辺り、相当勉強しまくりました。

ネットで色々調べたけど、よくわからん!w

専門書を何冊も読んだり、実際に海外の最先端支援の現場に行ったりして

ようやっと体系的に分かったという感じです。

当事者だってこのレベルですので、ご安心くださいw

これから発展していく分野なので、ここで一度ゼロから整理していきましょう!

そもそもLGBTとは??

まず始めに・・そもそもLGBTとは??

レズビアンとかの頭文字だっていういことはなんとなく分かるけど
それぞれの意味だったり、具体的なイメージが湧かなかったりします。

まずは用語の説明です。

LGBTとは、以下のセクシャリティの頭文字を表します。
L・・・レズビアン
G・・・ゲイ
B・・・バイセクシャル
T・・・トランスジェンダー

レズビアンは、女性同性愛者
ゲイは、男性同性愛者
バイセクシャル(バイ)は、全性愛者
トランスジェンダー(トランス)は、身体的性と認識する性が異なる人

を具体的に指します。

ざっくり言うと、
LGBは、恋愛対象が、異性でないor異性だけではない人。
Tは、体と心が一致していない人。

用語の意味はなんとなくわかったところで、次のステップへいきましょう!

実はLGBTというのはセクシュアリティのごく一部でしかないんです。

うん?セクシュアリティ??

このセクシュアリティを学ばないと、どんどん頭の中がぐちゃぐちゃになってしまうんです(^_^;)

セクシュアリティとは?

セクシュアリティ(sexuality)とは、
セックス(Sex):生物学レベルの営みとジェンダー(Gender):文化的性差を含んでいて、
生殖、快楽、恋愛、自己表現といった様々な側面を示す言葉です。

つまり、人間の性的な側面を色々指すものです。

はい?ざっくりしすぎて全然分からないですよねw

安心してください、ここからが本題です。

このセクシュアリティについてアメリカさんが分かりやすく分類してくれました。

それが、「セクシュアリティの4つの構成要素」です。
この図が最新の認識を押さえていて分かりやすいものとなっています。


引用元

4つの構成要素は、「性的認識・性的表現・性的特徴・性的指向」です。
この4つの要素で性は成り立ってるんだよね〜という概念は、当事者にとっては、自分自身を整理する上で欠かせない部分です。
ですので、ココをしっかり理解できているだけで、当事者との会話がスムーズになります。

性的認識(Gender Identity)
この要素の軸は、女性・・・男/女に当てはまらない・・・男性となっています。
自分自身が頭でどうやって自分自身の性を認識しているか?というもので、
性ホルモンレベルなどの化学的なものだったり、解釈だったりで構成されます。

性的表現(Gender Expression)
この要素の軸は、女性的・・・男女両性的・・男性的となっています。
行動・服装・振る舞い・人との交流を通して、自分の社会的性役割をどう表現するか?というものです。

性的特徴(Biological Sex,Sexual Characteristics)
この要素の軸は、女性・・・中間的・・男性となっています。
女性は、子宮と卵巣があり染色体はXX,男性は、陰茎と精巣があり染色体はXY,インターセックス(中間的)は、男女の特徴の組み合わせを持つといったように
客観的に測られるものです。

性的指向(Sexual Orientation)
この要素の軸は、異性愛・・・全性愛・・同性愛となっています。
自身のSex/Genderに関連して、身体的、精神的、感情的にどのSex/Genderに魅力を感じるか?というものです。

いかがでしょう?
今までの性に対する概念を大きく覆された方も多いと思います。
みんさんも、ご自身のセククシュアリティはどんな感じなのか見てみてくださいね!

この4つの構成要素がそれぞれ独立してあるので、組み合わせによって「多様な性」を表現する事ができます。
しかし、長い歴史のなかで性は「男と女」「異性愛」が基準となってきたのと、それに当てはまる方が大多数なので、現段階では、基準に当てはまらない性的な性質を持つ人々を「セクシャルマイノリティ」、「性的少数者」、「性的マイノリティ」といった感じで表現しています。

LGBT以外のセクシャルは?

あと一息ですので、もうちょっと頑張ってくださいねw

LGBT以外のセククシュアリティがあるのは十分ご理解いただけたと思います。

ここでいくつかLGBT以外のセクシュアリティご紹介しておきます。

I:インターセックス・・・身体的に男女両方の特徴を持つ人を指す。
Q:クィア,クエスちょニング・・・自認している性が、既存の性別の枠組みにあてはまらない、または流動的な人。日本ではXジェンダーとも言われる。
P:パンセクシュアル・・・身体や心の性別の枠組みにとらわれず、恋をしたり、性的願望を抱いたりする人
A:アセクシュアル(外国人の発音はエイセクシュアル)・・・他者に対して性的な欲求を抱かない人。無性。

現段階で分類上名前がついているのは、こんな感じです。

セククシュアリティの説明で気がついた方もいると思いますが、組み合わせが多様すぎますw
なので、これまではLGBTIQAP・・・なんて名前を付けてきましたが、これ以上はキリがないので
国際的な流れとしては、LGBTではなく、性の構成要素の頭文字をとって、「SOGI」や「SOGIESC」と表現するようになってきています。

つまり、LGBTの基本とは、性の構成要素を理解することです。

この概念が一般化されれば、性は多様なのは「当たり前」になるので、
「LGBTとそうでない人」の区別はなくなっていくでしょう。

けっこうモリモリですが、今日のこの内容をしっかりと押さえておけば
迷子になることは絶対にありません。
わからなくなったら、ここに戻ってきてくださいね(^^)

次回は「LGBTはどこに、どれだけいるの?」について書きたいと思います。

では、また。